インプラント治療の料金
インプラントの費用は一口にはいえません。まず、保険が適用されないということを知っておいてください。つまり医療機関側で自由に費用を設定できるという理由から、インプラント治療の内容が同じでも医療機関によって料金が変わってくるということです。そして、非常に高額になってしまうことから、様々な問題が起きやすいのも事実です。これは海外でも同じです。
写真はウィキペディアから引用させていただきました。インプラントは本来デンタルインプラントという名称で、日本語名は人工歯根です。写真をごらんいただければわかるとおり、インプラントは骨に埋め込む歯の根っこの部分にあたります。なのでインプラント治療は大まかに言うとインプラント埋め込み、アパットメント(上部構造と人工歯をつなぐ部品)、上部構造(人工歯)、を完成させるまでのワンセットになります。部品の代金、治療費、診断にかかる費用がかかってきます。
ですので症状、目的、部品の材質、医師の技術(質の高いインプラント用の医療設備を整えていれば当然治療費も高くなります)でインプラント治療費は大きく異なってくると考えておいてください。
前置きが長くなってしまいましたが、ざっと調べた限りでは、インプラントの治療費(一本あたり)は35万円~48万円程度のようです。比較的都内に行けばいくほど料金が高めになっていくようです。ただし、インプラントを埋め込む顎骨が弱い場合、それを強化する手術が別途必要になってきますのでご注意下さい。診断料は別途3万円~5万円ほどかかります。前歯の部分が絡んでくると一般的にさらにお金がかかるようです。天然歯だったときの歯列以上に美しい結果を望む場合、また別途お金がかかります。
内訳としてはインプラント+アパットメントだけで30万円以上、上部構造15万円前後、診断料として5万円ほどかかりそうなので、一本あたりの簡単なインプラント手術でも50万円ほどはかかってしまう計算になります。
うーん、お金がかかりますね・・・よっぽどお金があまって困っているというひとでなければ、できるだけインプラント治療費用は抑えたいところです。いろんなサイトをご覧になって下調べしていくことをおススメします。
インプラントの成功率
インプラントの成功率と聞いてどう感じましたでしょうか?「インプラント手術って失敗することがあるのか?」って思われましたか?失敗は手術にはつきものです。失敗例ももちろんあります。
関東のとある病院で、インプラント治療中に起きた出血とそれによる窒息が原因で患者が死亡してしまうと言う事故がありました。患者は高齢の女性ですが、おそらく他に持病を持っていたのでしょう。歯科医院で応急処置をし、すぐに別の病院に運ばれたものの回復するのは難しかったようです。事故が起きた原因については調べてもわかりませんでしたが、おそらくインプラント手術可能かどうかの診断に大きな見落としがあったか、手術中のミスによるものかどちらかだと思われます。手術を行った医師は精神的なショックで病気になってしまったという噂で、とても悲しい事例です。
命に関わる事故が頻発しているかどうかはわかりませんが、インプラント治療にはとても高度な技術が必要なのは確かなようです。もちろんインプラントとひとくちに言っても治療の内容で難易度は変わってきますので一概には言えないですが、医師によって技術に差があることは間違いないでしょう。インプラントの専門医、認定医の制度があってそれで技術がある程度目に見える形でわかるのでひとつの目安にはなるかもしれません。(認定医については別の記事で説明します。)少なくとも、今の自分の健康状態についてある程度把握しておき、医師に説明できるようにしておくようにしておいてください。形式的すぎて相談に真剣に乗ってくれないような医師は避けるべきでしょう。診断にも費用がかかりますので、医療機関選びは事前の下調べは入念にして(評判など)検査前の初診時の対応をしっかり見ておいてください。そして、インプラント手術中は感染の危険があるので、空調などの清潔さもチェックしておいてください。
お医者さんにもそれぞれ専門分野があり、歯科医だけでもいろいろと分類されるようです。できるだけインプラントを専門にやっておられる方の治療を受けられるといいと思います。インプラント治療はやり方ひとつで儲かるという理由から、専門外の未熟な医師に高度な治療を任せてしまう医療機関が存在するという噂もあります。ご注意下さい。
さて、ここまで書いて、不安になった方もおられるかもしれませんが、インプラント治療は日々進歩していて一昔前に比べると成功率は格段に上がっているようです。下顎、上顎で成功率は大きく変わってきます。平均的な数値をあげると、15年間の成功率、上顎:79%、下顎88%でした。(1990年時のデータなので現在はもっと良くなっているでしょう)
ここで15年成功率ときいて「?」と思った方もおられるかもしれません。インプラント手術がその場でうまくいったからといって、たとえば3年後になんらかの形で不具合が出てきてしまっては意味がありません。重大な不具合でなくても口の中の感覚は敏感ですのでちょっと変でも気になりますよね。場合によってはまた手術を受けなくてはなりません。インプラント手術に○年保障とつけている医療機関も多いです。5年成功率、10年成功率、15年成功率と期間に分けて公表している医療機関もあるようですので、そのあたりもチェックポイントにされてみてはいかがでしょうか?
最後に成功率は患者のケアも大きく関わってくるといわれています。喫煙をされるかたは不具合が出てきやすいようです。血行が悪いと歯周病にもなりやすいためあまりよくないということですね。お医者さんに習った正しい歯磨きをしてきちんとプラークコントロールをしておくことも大事です。インプラントも大切にしてあげれば長くがんばってくれるということですね。
写真はインプラント治療の完成図の模型です。(ウィキペディアより引用)
インプラント医療費控除
インプラント費用は高額なため、医療費控除が適用されます。
医療費控除という言葉はあまり病院に縁のない人にとってはなじみのないものかもしれません。インプラントの医療費控除は1年間にかかった医療費が10万円以上のときに適用されます。(年収によっては10万円以下でも適用されるそうです)
医療費控除とは、所得金額から一定の金額を差し引くもので、控除を受けた金額に応じた所得税が軽減されます。
控除される金額は、(医療費の合計)-(保険金などで補填される金額の合計)-(10万円)といった感じです。上限は200万円です。さらにいろいろと例外もあり、何をもって医療費とするか細かい規定があるようです。詳細は医療機関のほうで資料をもらうといいかと思います。
さて、医療費控除の次に、インプラント治療において保険が適用されるケースもあります。厚生省では「失敗したインプラントを除去する時に限り、保険を適用する」としています。高い費用を払ってインプラント手術をして、失敗して、抜くときもまた費用がかかったらたまったものではありません。
たいていの医療機関では、最初に様々な状況を想定した場合の念書を用意しているようです。流れとしてはまず、失敗の可能性・・・について説明があり、失敗したときは治療代の全額返金をしますので訴訟はしないでくださいね、といった内容の念書が用意されるかと思います。この失敗の可能性についていいかげんな説明しかできない医療機関は避けたほうが無難です。
インプラント失敗とひとくちに言ってもさまざまなケースがあり、度合いも違ってくると思いますので、起こり得るあらゆる可能性を患者側で把握しておくべきだと思います。念書を用意されたら、内容をちゃんと読んで、納得できるものか判断してください。面倒くさがって全部お任せ・・・という状況はやめたほうがいいと思います。
写真はウィキペディアからの引用です。これがインプラントです。ネジのようですね。
インプラント認定医
インプラント認定医・・・という言葉をご存知でしょうか?
簡単に言えば、インプラントの分野においてちゃんと知識や経験などの部分でしっかりしたおススメできる人ですよ、と学会が認めた人に与えられるものです。
日本の医学会はとても不思議な点があり、医学部を出ればどんな分野でも進出できてしまいます。つまり、昨日まで脳外科だった人が、突然「私、今日から精神科医になりますんで!」と手を挙げて看板さえ出せば成り立ってしまう、ということです。
このシステムにどんな弊害があるのか詳しくはわかりませんし、私は医学の分野に携わっておりませんので意見するのは間違っているかもしれません。しかし、ひとりの患者として、「これは、怖いな・・・」というのが正直な感想です。
近年では医療ミスが取り上げられることが多いですが、現在の体制ではミスが起きないほうが不思議なのではないでしょうか。
さて、インプラントの話に戻りましょう。別の記事でも書きましたが、インプラント治療は日々研究され、進歩していて、非常に高度な技術が必要な治療だと言われています。なのでインプラントを専門に勉強し、インプラントの治療を専門に行っている歯科医とそうでない歯科医が存在します。
現在では歯科医院の数はコンビニより多いそうです。歯科医院の競争はかなり激しくなっていると思われます。インプラント治療は一般的に儲かりますのでお医者さんとしてはできるだけたくさんのインプラント治療を行いたいのが本音かもしれません。なので、本来インプラント手術がベストではない患者さんにもインプラントをすすめたり、競合の歯科医院をバッシングしたり、黒い部分があることも否めないようです。
認定医制度は、あなたが歯科医院を選ぶ際にひとつの目安になるかと思います。学会が設定した認定基準をクリアし、「資格試験」に合格した人だけが、インプラント認定医と呼ばれます。少なくとも、経験不足、知識不足からなるイージーな事故は避けられるでしょう。「インプラント認定医」になるには指定研修施設で5年以上研修を積む必要があり、「インプラント指導医」になるためには、さらに長い年月と、多くの論文および臨床の実績が必要になります。
写真はウィキペディアから引用しました。インプラント 治療に使用する器具のようです。
インプラント治療を受けるにあたって費用も気になるところですが、歯科医院の「信用」も重要視するようにしてください。
インプラント手術の流れ
インプラント手術の流れをざっと書いておきます。
手術の流れと言うかインプラント治療の流れです。
まず、歯科医院にカウンセリングの予約をします。カウンセリングでは、治療費の見積もりを立てたり、状況を把握しなくてはならないので、レントゲン料や撮影料金がかかるかと思います。たぶん3000円くらいではないでしょうか?医師とは別にカウンセラーなる人がいる歯科医院もあるようで、そういうところでなら、聞きづらいことも聞きやすいかもしれませんね。
治療の計画ができたら、初期治療です。患者にあった、要望に沿ったプランが医師と歯科技工士によって立てられます。
次は術前診断というものが行われます。フィクスチャー(人工の歯根ボルト)を埋め込む正確な位置を決定します。
そして手術が行われ、術後、咬合の審査や調整が行われます。
全てが終わったら、ほとんどの場合入院の必要はないようです。日々のケアについての説明などがあるかと思います。歯科医院によっては、出来上がった状態やこれまでの流れの情報の入ったCD-ROMなどを渡すところもあるようです。インプラントと骨が結合するまでは安静期間となります。部位によって期間は異なりますが、3ヶ月から6ヶ月といったところだと思います。(上顎の前歯と奥歯→6ヶ月程度、下顎の前歯と奥歯→3ヶ月程度)
インプラント治療には一回法と二回法があります。一回法だとインプラント埋め入れ後、6~12週間後にアパットメント(上部のインプラントと結合する部位)を結合します。手術が一回で済むことから一回法と呼ばれます。二回法では、インプラントを挿入した後、いったん歯肉を閉じます。そしてインプラントと骨が結合するのをゆっくり待ちます。そして、3から6ヵ月後結合したのを見計らって再度歯肉を開き、人工歯を取り付ける土台を作り、また歯茎が治るまで数週間置きます。歯茎が治ったら状態に合わせて人工歯を作り、取り付けて終了です。
一回法と二回法は患者の状態に合わせて選ばれるようなので、急ぐ気持ちもわかりますが、医師の指示に従うのが賢明かと思います。写真はアバットメントと呼ばれる部位です。ウィキペディアから引用しました。
インプラント治療の欠点
インプラント治療の欠点といえば、まず第一にその費用です。このサイトのテーマでもありますので既に何度も触れていますが、保険外治療なので、一本だけでも総額では数十万円してしまいます。※欠点以前に、糖尿病などを患っていると治療そのものができない場合があります。また、当たり前ですが天然歯に比べると歯ざわりが若干鈍くなります。
インプラントを植えるためには外科手術が必要です。外科手術にはリスクが伴ないますのでこれもひとつの欠点といえるでしょう。
メスを用いて歯肉を切開し、歯肉と骨の組織の剥離が行われます。骨膜へのテンションを下げ、術後の縫合を確実なものにするために、減張切開と呼ばれる手術が別途必要になることもあります。(減張切開で検索すると動画が出てきますが、専門家以外の方は見ないほうがよいです。手術動画はどんなものも非常にリアルなので一般の人は血の気が引いてしまいます。)
切開し、剥離を行うと、手術後に腫れる場合が少なからずあります。減張切開を行ったり、外科手術の所要時間が伸びるほど腫れやすくなると言われています。
インプラント手術後一年間ほどは骨が完全に固まっていないので、あまり乱暴に扱うとうまくくっつかない恐れがあります。治療に長い時間を要するのもインプラントの欠点といえるかもしれません。何かしらの疾患があると、治療機関がさらに長くなる場合があり、その場合長くなるほど治療費がかさんでしまうことも念頭に入れておきたいところです。
インプラントは完全にオーダーメイドになりますので、治療前に試着など使用感を試すことができません。その点もご注意ください。治療を受ける前にできるだけ広く情報を集めてイメージを固めておくのがよいでしょう。予備知識がしっかりしていれば、医療機関との意思疎通もスムーズになりますし、よくわからない説明にいいかげんに相槌を打つこともなくなるでしょう。
最後に、これはどんな治療にも言えることですが、いいお医者さんもいれば望ましくない医師もいます。契約時に医療機関側の説明がよく理解できなければ契約しないでください。わかるような説明を求めても曖昧な答えしか返ってこないなら、どんなメリットを感じようとその医療機関は避けた方が良い気がします。
最近インプラントの使い回しが問題になりました。インプラント治療はデリケートで難易度の高い治療にもかかわらず、ありえない治療を施す医師が実際にいます。年齢を重ねると決断に時間をかけるのが非常にめんどうになってきますが、なんにしろ身体にかんすることは非常にリスクが高いです。石橋を叩いて渡るようにしてください。
インプラントとブリッジの違い 比較

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インプラントは、アゴの骨に穴を開けて、ねじのようなインプラント体を植え、骨が固まったら土台(アパットメント)をインプラント体に装着、最後に見える部分である冠をかぶせるというデリケートで高度な治療法です。
いっぽうブリッジは、両隣の健康な歯を削り、それにぶら下がるような格好で義歯を固定させるという治療です。健康な歯を削ってかぶせ物をします。
費用にかんしては、インプラントには保険は適用されませんし(※ただし、失敗したインプラントを抜く場合に限り適用されるようです)非常に高額になります。ブリッジは保険が適用され、治療にかかる料金は比較的安価です。ただし、使い勝手がよく見た目のよいブリッジだとインプラントに匹敵するほど高額になる場合もあるようです。(※審美的なブリッジ治療の場合、保険が適用されません)
使用感にかんしては、インプラントには自分の天然歯と同様の感覚でかむことができるという大きなメリットがあります。それまでのように食べ物の味や感触を楽しむことができます。インプラントがあごの骨に負担をかけるので、あご骨が痩せる(弱くなる)のを防ぎます。ブリッジは歯の抜けた跡の骨がやせていきます。また、隣の歯に支えられて浮いているだけなのでそういった微妙な感覚を味わうのは難しいかもしれません。発音に問題が生じることもありますし、隣の健康な歯を削るのは残念です。
見た目はやはりインプラントに軍配が上がるでしょう。治療がへたくそでなければ天然歯とほぼ同じように見えるかそれ以上の仕上がりになるでしょう。ブリッジでも費用をかければ自然な仕上がりになることがあります。
治療後のケアに関しては、インプラント、ブリッジともにそれなりに大変なようです。ただ、ブリッジのほうが歯周病になりやすく、磨けない部分も多いです。
インプラント、ブリッジのほかに入れ歯を検討されている方もいらっしゃるかもしれません。入れ歯は、治療が比較的簡単かつ短期間で終わります。一般的に費用もかなり安く上がるでしょう。ただ食感がきわめて悪く、食べかすが詰まりやすくなります。結果口内が不衛生になりやすいというデメリットがあります。隣の歯に留め金で固定させるため、見た目が悪いのと、がたつき・違和感を感じやすくなります。
なんらかの理由で歯が抜けた、使えなくなった場合、抜いた後、「何もしない」という選択肢もあります。海外ではそういった人は少なくありませんし、状況によりますが開き直るのもひとつの手かもしれません。
※写真は左ふたつがブリッジ、右側がインプラントです。